1974年にビクターからアイドルグループとしてデビューしたが残念ながら成功せず、その後ライブ中心の活動を経てから1979年にポニーキャニオンから再デビューしたアルフィー。本作は再デビュー曲「ラブレター」他、シングル「踊り子のように」「星降る夜に・・・」を収録したポニーキャニオンからのファーストアルバムである。
全体としては恋愛を歌ったフォーク調歌謡曲集という感じで、アレンジそのものは当時としても多少時代と合ってない感もあったと思われるが、メロディの美しさにはいつの時代も変わらないアルフィーらしさがうかがえる。
またシングルとは別テイクでギターアンサンブルを聞かせる「過ぎ去りし日々」、今では珍しい坂崎幸之助作詞曲の「セイリング」、原曲は上述のライブ活動時代と言われる「夜汽車」など、ファンの視点での聞き所も幾つかある。
今年2004年、アルフィーはデニュー30周年を迎え、各種企画物も発売されているが、ビクター時代は他人から提供された曲がメインであり、ポニーキャニオンからの再デビュー以降は自作曲がメインであることを考えると、本作が今日のアルフィーの事実上のデビューアルバムといえる。
昔のレコードではジャケットの額縁デザインが手で触ると立体感のあるものとなっていたが単再発CDでは致し方ないか。